無題(別視点からはバカップル)
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キョンの場合
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その1
谷「うああ! ついに学年最下位取っちまったぜ! お前はどうだった、キョン?」
キ「ほれ」
国「へえ、キョンすごいね。前回よりすごく上がってるじゃないか」
谷「何だお前、何があったんだ!? もしかしてカンニングか?」
キ「アホか。ハルヒに勉強教えてもらったんだよ。『もう見てらんないからあたしが教えるわ!』とか言ってあいつが勝手に家に押しかけてきてな。まったくご苦労なこった。おかげでこっちは毎晩しごかれてヘトヘトだぜ。夜も遅くなるから結局俺が家まで送っていかなきゃいけないしな。まあ、おかげでいつになくやる気は出たんだが。この前なんかあいつ、『もう今日はこのまま泊まっていくわ!』なんて言い出して大変だったんだぜ?さすがにそれはまずいってようやく思いとどまらせたんだが、その代わり次のテストのときは泊り込みだとか言って(以下略)」
国(うれしそうな顔してるなあキョン。ひょっとしてこれでノロケてないつもりなのかなあ・・・)
谷(ちくしょおおお! キョンの奴、アッチの方もしごかれまくりかよ!! うらやましすぎるぜ!!) |
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その2
谷「2組のTさん、かわいいよなあ。あれでけっこう気が強いところなんかポイント高いぜ」
キ「まあ気が強いって言っても、ハルヒほどじゃないよな。そう言えばハルヒの奴、昨日の放課後も教師に食って掛かって大変だったんだぜ。(中略)結局俺がなんとか押さえたからいいようなものの・・・。俺がいなかったらどうしてるんだろうね、まったく」
国(なんでキョンの話はいつもこう当然のように涼宮さんのことになるのかなあ・・・)
谷(なんだよ、涼宮の熱いカラダは俺しか制御できないぜってか!! ちくしょうキョンの野郎おおおお!) |
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その3
谷「幼馴染っていうシチュはやっぱいいよな! 俺もそういう出会いが欲しかったってつくづく思うぜ」
国「へえ、谷口はナンパ一筋かと思ってたけど、そんな風に思ってたんだね」
キ「まあ幼馴染とは言っても相手によるだろ。俺は仮にハルヒみたいなのが幼馴染だったらと思うとぞっとするな。幼稚園からずっとあいつと同じクラスとか、毎日一緒に登下校とかあり得ないだろ。小さいときに『大人になったら結婚しようね』みたいな約束を二人でしてるとか、お互いの家にはいつでも行き来自由とかな。あと、ちょっと他の子と仲よさそうにしてたらあいつにへそを曲げられたり、休日の朝はあいつにふとん引っ剥がして起こされたり、昔誕生日にあげたプレゼントをまだあいつが大事に持ってたり、弁当は(以下略)」
国(あーキョンなんか妄想してるよ。そのニヤけた顔をなんとかしてくれないかなあ・・・)
谷(うおお、涼宮に『あたしのはじめてはキョンって決めてたの』とか言わせるつもりか!! この変態野郎おおおお!) |
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ハルヒの場合
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その1
(ある休日、ハルヒ、みくる、長門の組で探索中)
み「ふえ~、この通りはなんかカップルばっかりですね~」
ハ「まったく、なんで世の中のカップルってのはみんな同じことばっかりしたがるのかしら。だいたい工夫がなさすぎるのよ。キョンなんかもいつもそうなんだから。ボーっとしちゃって、すぐ無難な方に逃げようとするし。たまにはもっと気を使ってあたしを楽しませるようなことを考えてほしいもんだわ」
長(きわめて自然に彼の話に移行した・・・)
み「そ、それって、えーと、涼宮さんとキョンくんがカップルだっていう意味でしゅかぁ?」
ハ「あっ、ち、違うわよ! あたしは団長で、キョンは雑用係なんだから、それぐらい当然ってこと!もっとキョンにも自発的に動いてほしいっていうか、積極的になってほしいっていうか・・・」
み「もっとキョンくんの方から迫ってほしいんですね~」
ハ「なっ!? だ、だから違うんだってば!」
長(彼の積極性を求める彼女の発言がどのような場面を念頭になされたものか、複数の解釈が考えられる。1、団としての活動、2、二人のプライベートな、恋愛感情を含んだ関係一般、3、外出時、特にデートのとき、4、夜の営みのとき。表面上彼女は1のことだと主張しているが、これはおそらく正しくない。これまでの彼女たちの行動パターンからは2の解釈が妥当と思われるが、3、4の可能性も排除できない。二人の行動について別途調査が必要・・・) |
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その2
(探索続き。映画館の看板を見て)
み「あ、この映画ちょっと気になってるんでしゅ。すごく切ない悲恋の物語だって聞きましたよ」
ハ「ふーん、やっぱり映画に恋愛要素は必要よね。あ、もちろんあたしたちの次回作にも取り入れておくから安心して。でも、悲恋っていうのはよくないわ。そういうのは所詮一時の感情に浮かされてるだけなんだから。そんなのに振り回されるんじゃなくて、・・・そうね、もし自分にとって必要な相手ならしっかり首根っこをつかまえておかなくちゃ。目を離したり隙を見せたりするから逃げられるの。ちゃんと毎日身近なところにいられるってのは大きいわ。高校生だったら、たとえば同じクラスで席が近いとか同じ部活だとかっていうのが理想ね。うん。あとやっぱり、趣味や考え方に共通点があるっていうのは重要よ。一緒に世の中の不思議を探してるとか、ちょっとあたしがへこんだときも「絶対成功させよう」って励ましてくれるとか。だから、表面上は文句を言ってるようでも、心の中ではいつもあたしの味方なのよ。それから彼の好みがわかってるのもいいわね。こういう髪型が好きだとかがあれば、いざってときに、(中略)あ、・・・も、もちろんこれは、特定の誰かってことじゃなくて、・・・そう、あくまでたとえば、たとえばそういうこともあるかもしれないっていう話だからね?」
長(どう聞いても彼のこと・・・)
み「それって、どう聞いてもキョンくんのこt」ハ「あー! そ、そういえば有希は映画には興味ないの?」
長「(強引に話題を変えた・・・)・・・少し」 |
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その3
(さらに探索続き)
ハ「うん、そろそろ戻る時間ね」
み「は~い」
ハ「キョンたちは何か見つけたかな? あいつ、あたしがいないとサボってそうだわ。あれは一人じゃなんにもできないタイプよね。そう、この前あたしがキョンに勉強教えに行ったときも、家に誰もいないからってコンビニ弁当で夕食済まそうとしてたのよ?仕方ないからあたしが自分のとあわせて2人分作ってあげたけど、こんなことじゃ将来が心配だわ。料理とか洗濯とか、ある程度の家事ぐらいはちゃんとできるようになっておかないと、お互いいろいろと困るじゃない。あと、部屋の掃除や整理とかも、自分でちゃんとやるような習慣づけないとダメよね」
み「(涼宮さん、将来キョンくんと一緒に暮らすことは前提なんでしゅね・・・)で、ですよね~・・・」
長(誰もいない家で二人きり・・・ということはやはり、あんなことやこんなことまですでに経験済み? 要調査・・・) |
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